フーリエ級数
フランスの数学者・物理学者フーリエ
フーリエは、1768年フランスのオークセルに生まれました。明治維新の丁度100年前です。8歳で孤児になりますが、協力者の元士官学校で数学を勉強し、さらに修道院に入ります。1789年にフランス革命がおこり、自由の身となりパリに行きました。この後、ロベスピエールの恐怖政治から逃れ、オークセルに戻り、革命運動に参加していました。数学者モンジュの推薦で1794年、エコール・ポリテクニークに就職しました。
この後、ナポレオンの要請により、エジプト遠征に参加しました。帰国後、イーゼル県の知事になり、知事時代に、有名なフーリエ級数を考えて発表しています。ナポレオンに従ってエジプト遠征後、エジプトに関する著作をしていますが、これは考古学上の傑作と言われています。
フーリエ級数とは
フーリエは政治的な活動もしていますが、数学史に不朽の名前を残しています。1807年、知事時代に熱の解析的理論に関する論文を発表しました。
いわゆるフーリエ級数です。それではフーリエ級数とは何でしょうか。
方程式 \(f(x)\) で表された連続な関数は、どのような部分をとっても
\(f(x)=a_0/2+\displaystyle \sum_{i=1}^{∞} (a_ncosnx+b_nsinnx)\)
で表され、フーリエ級数と言います。
また、\(a_n、b_n\) をフーリエ係数と言います。
さらにフーリエは熱伝導の方程式
\(c^2∇^2v=\frac{ \partial v}{ \partial t }\)
を導いています。
また、今日定積分記号として使われている
\(\displaystyle \int_{a}^{b} f(x) dx\)
は、フーリエが考え出したものと言われています。