ノーベル賞
日本のノーベル賞受賞者
2020年1月現在、日本のノーベル賞受賞者は、科学分野で25人、その他文学賞、平和賞で3人です。
2000年以降のノーベル賞受賞者が増えており、世界でも第三位になっています。受賞者を調べてみると少し興味深いことがわかります。
日本のノーベル受賞者一覧 (1949~2019)
これが、日本のノーベル賞受賞者一覧です。
1)自然科学分野
1949 湯川秀樹 物理学 京都府立洛北高校 京都大学
1965 朝永振一郎 物理学 京都府立洛北高校 京都大学
1973 江崎玲於奈 物理学 私立同志社高校 東京大学
1981 福井謙一 化学 大阪府立今宮高校 京都大学
1987 利根川進 医学・生理学 都立日比谷高校 京都大学
2000 白川英樹 化学 岐阜県立飛騨高山高校 東工大
2001 野依良治 化学 私立灘高校 京都大学
2002 小柴昌俊 物理学 神奈川県立横須賀高校 東京大学
2002 田中耕一 化学 富山県立中部高校 東北大学
2008 南部陽一郎 物理学 福井県立藤島高校 東京大学
2008 益川俊英 物理学 名古屋私立向陽高校 名古屋大学
2008 小林誠 物理学 愛知県立明和高校 名古屋大学
2008 下村脩 化学 長崎県立諫早高校 長崎大学
2010 鈴木章 化学 北海道立苫小牧高校 北海道大学
2010 根岸英一 化学 神奈川県立湘南高校 東京大学
2012 山中伸弥 医学・生理学 大阪教大付天王寺高校 神戸大学
2014 赤崎勇 物理学 鹿児島県立甲南高校 京都大学
2014 天野浩 物理学 静岡県立浜松西高校 名古屋大学
2014 中村修二 物理学 愛媛県立大須高校 徳島大学
2015 大村智 医学・生理学 山梨県立韮崎高校 山梨大学
2015 梶田隆章 物理学 埼玉県立川越高校 埼玉大学
2016 大隅良典 医学・生理学 福岡県立福岡高校 東京大学
2018 本庶佑 医学・生理学 山口県立宇部高校 京都大学
2019 吉野彰 化学 大阪府立北野高校 京都大学
2021 真鍋叔郎 物理学 愛媛県立三島高校 東京大学
2)文学賞、平和賞
1968 川端康成 文学 大阪府立茨木高校 東京大学
1974 佐藤栄作 平和 山口県立山口高校 東京大学
1994 大江健三郎 文学 愛媛県立松山東高校 東京大学
自然科学部門24名、その他文学、平和が3名ですが、出身大学、出身高校を見ると興味深いことがわかります。
特に出身高校は、私立高校の同志社高校、灘高校の2校以外は、全て地方の県立や府立高校の出身者であるということです。これは特徴的な傾向で、いわゆる東京大学や京都大学などの難関大学に多くの合格者を出している首都圏や近畿圏の有名私立高校の出身者は全くいません。開成も麻布も筑波大付属駒場も桜陰も全くいません。さらには、東京では、日比谷高校の利根川進しかいません。地方の高校でじっくり実力を蓄えた人ではないとノーベル賞に達しないのでしょうか。また出身大学では、全て国立大学で私立大学出身者は全くいません。高校から総合的な勉強をした人ではないと、創造的で独創的なことはできないのかもしれません。自然科学分野では、研究の拠点を考えれば、京都大学が東京大学を凌駕していると言えます。
これからも日本からのノーベル賞受賞者を期待したいところですが、特に自然科学分野での東京大学、京都大学の健闘を期待したいところです。特に日本最難関の東大医学部は、ノーベル賞受賞者がゼロです。答えのわかっている難問を極めて短時間に答えるのでは、ノーベル賞には到達しないのかもしれません。頑張ってほしいものです。