理系数学演習-解答編-
理系数学演習
2019年の国公立大学入試ももうすぐとなりました。今回は理系数学として、問題演習をやって見ましょう。
理系数学問題
まず略解をしめします。
【問題1】
次の定積分の値を求めてください。
\displaystyle \int_{0 }^{π} xe^xsinx dx
(東工大)
【解答1】
((π-1)e^π-1)/2
【問題2】
xに関する2つの関数 y_1=x^2 と y_2=ax+bがあります。
0≦x≦2の範囲において、\vert y_2-y_2 \vert の最大値を最小にするような係数a,bを求めてください。
(京都大学)
【解答2】
a=2,b=-1/2
【問題3】
相異なる3つの複素数があります。このうちから重複を許してとったどの2つの積も、これらの3つの数のどれかです。
3数の組を求めてください。
(東工大)
【解答3】
(0,1,-1)、(1、(-1+\sqrt{3}i)/2、(-1-\sqrt{3}i)/2)
【問題4】
2n個の整数があるとします。これらをn個ずつの2組に分けるとき、どのように分けても各組の数の和のあいだの差はnより小さいとします。
このとき、2n個の整数のうち、等しいものが少なくとも n+1 個あることを証明してください。
(名古屋大)
【解答4】
2n個の整数を x_1≦x_2≦・・・・・・・・・≦x_{2n}とします。
このとき、これらを2組に分けたときに、そのおのおのの組の和の差が最も大きくなるのは、
(x_1、x_2、・・・・・・・・、x_n) と (x_{n+1}、x_{n+2}、・・・・・・・・・・、x_{2n})
の2つに分けたときで
P=(x_{n+1}+x_{n+2}、・・・・・・・・・・、x_{2n})-(x_1+x_2+・・・・・・・・+x_n)
=(x_{n+1}-x_1)+・・・・・・・・・・・+(x_{2n}-x_n)
であり、各項は全て負でありません。
また、全て1以上だとするとP≧nとなり題意に反します。
よって、x_{n+i}=x_iとなるiが少なくとも1つ存在します。
従って、x_i≦x_{i+1}≦・・・・・・・・・≦x_{i+n}から、
x_i=x_{i+1}=・・・・・・・・・・=x_{i+n}となり、2n個の整数の中には等しいものが少なくともn+1個存在します。