難関私立大医学部-解答PartⅠ-

難関私立大医学部解答-PartⅠ

首都圏の私立の難関大といえば、慶應義塾大学医学部、慈恵会医科大学医学部、順天堂大学医学部、日本医科大学そして今回取り上げた昭和大学医学部が挙げられると思います。その1つの昭和大学医学部の入試問題の演習の解答を書きます。解説、問題はリンクです。昭和大学医学部問題

問題解答-難関私立大医学部PartⅠ

【問題1】

次の各問に答えてください。答えは結果のみを解答欄に記入してください。

(1)\(0≦x<2π\)のとき、次の不等式を解いてください。
\(4sin^2x+(2-2\sqrt{2})cosx+\sqrt{2}-4≧0\)

(2)\({a_n}(n≧1)\)は、初項3、公差4の等差数列\({b_m}(m≧1)\)は、初項1000、公差\(-5\)の等差数列とします。

(2-1)2つの等差数列の共通項の個数を求めてください。
(2-2) 2つの等差数列の共通項の総和を求めてください。

(3) 3人がじゃんけんをして、1人だけ勝者を決めます。3人は、グーチョキ、
パーを同じ確率で出すとします。勝者がいない場合は、再びじゃんけんをするも
のとします。勝者が2人の場合は、その2人でじゃんけんをし、勝者がいない時
は再びその2人でじゃんけんをします。

(3-1) 2回のじゃんけんしても勝者がいない確率を求めてください。
(3-2) 2回のじゃんけんしても勝者が1人に決まらない確率を求めてください。
(3-3) \(n\)は正の整数とします。\(n\)回のじゃんけんを続けても勝者が決まらない確率をもとめてください。

【解答1】
解答のみの問題ですから、答えのみを書いておきます。

(1)\(π/3≦x≦3π/4、5π/4≦x≦5π/3\)

(2)(2-1) \(50\)  (2-2) \(25250\)

(3)(3-1) \(1/3\) (3-2) \(1/3\) (3-3) \((n+1)(1/3)^n\)

【問題2】

1辺の長さが1の正三角形\(OAB\)があります。辺\(AB\)上に\(AM=2/3\)となる
点\(M\)をとります。また、\(OA\)上に\(OP=p (0<p<1)\)となる点\(P\)
をとり、線分\(OMとBP\)の交点を\(Q\)とします。
\(\overrightarrow{OA}=\vec{ a },\overrightarrow{OB}=\vec{b}\) とします。

(1)\(\overrightarrow{OQ}を\vec{ a },\vec{b},p\)であらわしてください。

(2)\(\overrightarrow{PQ}を\vec{ a },\vec{b},p\)であらわしてください。

(3)三角形\(OPQ\)が二等辺三角形であるような\(p\)の値を求めてください。

【解答2】

内分点をベクトルであらわして、ベクトルを求めるのが普通のやり方だと思いますが、このような問題では図形の性質を使っても解けます。数Ⅰの範囲ですが、メネラウスの定理、チェバの定理は確実にマスターしておきましょう。

(1)メネラウスの定理から、\((OP/PA)X(AB/BM)X(MQ/QO)=1\)が成り立
ちます。条件から、
\(p/(1-p)x1/3xMQ/QO=1\)から、\(MQ/QO=(1-p)/3p\)・・・・①

①より、点\(Q\)は、\(MOを (1-p):3p\)に内分する点ですから

\(\overrightarrow{OQ}=3p/(1+2p)\overrightarrow{OM}\)

さらに、\(\overrightarrow{OM} =(\vec{ a }+2\vec{ b })/3\)
ですから、
\(\overrightarrow{OQ}=p/(1+2p)\vec{ a }+2p/(1+2p)\vec  {b}\) となります。

(2) \(\overrightarrow{PQ}=\overrightarrow{OQ}-\overrightarrow{OP}=-2p^2/(1+2p)\vec{ a }+2p/(1+2p)\vec  {b}\) となります。

(3) (1)(2)より、
\( l\overrightarrow{OP}l=p\)・・・・・・・・②
\(l\overrightarrow{OQ}l=p/(1+2p)l(\vec{ a }+2\vec{ b }
l)\)、また、\(l(\vec{ a }+2\vec{ b }l)^2=7\)より、\(l(\vec{ a }+2\vec{ b }l=\sqrt{7}\) となりますから、\(l\overrightarrow{OQ}l=\sqrt{7}p/(1+2p)\)・・・・・・・・③
同じようにして、\(l\overrightarrow{PQ}l=2p\sqrt{p^2-p+1}/(2p+1)・・・・④\)

従って、
(a)\(l\overrightarrow{OP}l=l\overrightarrow{OQ}l\)
(b)\(l\overrightarrow{OP}l=(l\overrightarrow{PQ}l\)
(c)\(l\overrightarrow{PQ}l=l\overrightarrow{OQ}l\)
を考えればいい事になります。

②、③、④より、\(p=(\sqrt{7}-1)/2、3/8\)となります。

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