ベクトル演習-解答編-
難関大学のベクトル演習
数Bのベクトルと数列を苦手としている人をよく目にします。確かに難関校では融合問題として出題される場合が多いので、やや難しくなるのも事実ですが、結構、難関受験数学として大きな位置を占めていますので、演習は十分にやる必要があると思います。解説、問題は次のリンクです。ベクトル演習
問題の解答
【問題1】
点\(O\)を中心とする半径1の球面上に4点\(A,B,C,D\)があって、
\(\overrightarrow{ OA }+\overrightarrow{ OB }+\overrightarrow{OC }\)+\(\overrightarrow{OD }=\overrightarrow{0 }\)とします。
\(\overrightarrow{ OB’ }=-\overrightarrow{ OB }\)
\(\overrightarrow{ OD’ }=-\overrightarrow{ OD }\)
となるようにします。このとき、\(AB’CD’\)が互いに異なれば、これらの4点は、この順で長方形の頂点になってることをしめしてください。
(京大)
【解答1】
条件から、
\(\overrightarrow{ OA }+\overrightarrow{ OB }+\overrightarrow{OC }\)+\(\overrightarrow{OD }=\overrightarrow{0 }\) ですから、
\(\overrightarrow{ OA }+\overrightarrow{ OB }\)=
-\(\overrightarrow{OC }-\overrightarrow{OD }\)
よって、\((l\overrightarrow{ OA }+\overrightarrow{ OB }l)^2\)
=\((l-\overrightarrow{OC }-\overrightarrow{OD }l)^2\)
各ベクトルの大きさは1ですから、
\(\vec{ OA } \cdot \vec{OB}=\vec{OC} \cdot \vec{OD}\)
よって、\(ll\overrightarrow{ OA }+\overrightarrow{ OB }l=\overrightarrow{CD}l\)
同様にして、\(\overrightarrow{AB’}=\overrightarrow{D’C}\)
従って、四角形\(AB’CD’\)は平行四辺形で、同一円周上にありますから、
\(四角形AB’CD’\)は長方形となります。
【問題2】
\(O\)を原点とする\(xyz\)空間に、\(点A(2,1,2)\)があるとします。
点\(P\)が\(\overrightarrow{ OA }、\overrightarrow{ OP }\)の成す角が
\(π/2\)で、\(l\overrightarrow{ OA }l=\overrightarrow{ OP }\)
を満たすとします。
\(P(x,y,z)\)について、\(y-2x\)のとり得る値の範囲を求めてください。
(慈恵医大改)
【解答2】
PからOAに垂線を下ろし、OAに垂直な平面αを考えます。垂直条件を内積で表し、
平面のαの方程式を求めます。
zを消去し、条件からyも消去できます。
xの2次方程式がでてきますから、実数条件から値の範囲を求めることができます。やってみてください。