ベクトル問題精選-ベクトル解法のマスター

ベクトルの基礎事項をここで、まとめておきましょう。

1) ベクトルの加法、減法

\(\vec{ a }+\vec{ b }\)、\(\vec{ a }-\vec{ b }\)
2) ベクトルの内積

\(\vec{ a }=(a_1、a_2)、\vec{ b }=(b_1、b_2)\) 、成す角をθと
すれば、
\(\vec{ a } \cdot \vec{ b }=l \vec{ a }l・l\vec{ b }lcosθ=
a_1・b_1+a_2・b_2\) となります。

3) ベクトルの内分、外分点

\(\overrightarrow{ OA }=\vec{ a }\)、\(\overrightarrow{ OB }=
\vec{b}\)とし、ABを\(t:(1-t)\) ②内分する点をPとすれば、
\(\overrightarrow{ OP}=(1-t)\vec{ a }+t\vec{ b}\) です。

4) ベクトルの1次独立

\(\vec{ a }、\vec{b}≠\vec{0}で、\vec{ a }と\vec{b}\)が平行で
なければ、\(x、y\)を実数とすれば、
\(x・\vec{ a }+y・\vec{ b }=\vec{0 }\)ならば、\(x=y=0\)です。
このとき2つのベクトルは1次独立といいます。

5)三角形OABの面積
\(\vec{ a }、\vec{b }\)で形成される三角形の面積をSとすると、
\(S=1/2・\sqrt{l\vec{ a }l^2・l\vec{b }l^2-(\vec{ a } \cdot
\vec{ b })^2}\) となります。

ベクトルに関する精選問題

【問題1】

\(rは0<r<1\)を満たす実数とします。\(xyz\)空間に\(O(0,0,0)、A(1,0,0)、B(0,1,0)\)をとります。

(1)\(xyz\)空間の点Pが、\(l\overrightarrow{PA}l\)=\(l\overrightarrow{PB }l=r・l\overrightarrow{PO }l\)を満たすものが存在する範囲を求めてください。

(2)点Pが(1)の条件を満たして動くとき、内積 \(\vec{PA} \cdot \vec{PB}\) の最大値、最小値を、\(M(r),m(r)\) とします。このとき、
\(\lim_{ r \to 1-0 }(1-r)^2・(M(r)-m(r))\) を求めてください。(東大)

【問題2】

\(xyz\)平面において、xy平面上に原点を中心とする半径2の円Cがあるとします。点(0,1,0)をとおり、ベクトル(1,1,-2)に平行な直線を l とします。

l 上の動点Pから最短距離にあるC上の点をQとします。Pがl全体を動くときの、点Qの動く範囲を求めてください。(大阪大)

【問題3】

\(xyz\)平面上の正8面体の頂点を、\(P_1,P_2、・・・・・・・、P_6\)とベクトル
\(\vec{ v }\)に対して、\(k≠m\)のとき、\(\vec{PM } \cdot \vec{ v }\)≠0
が成り立っているとします。
このとき、kと異なるすべてのmに対し、\(\vec{PM } \cdot \vec{ v }\)<0が成り立つような\(P_k\)が存在することを証明してください。
(京大)

【問題4】

4面体OABCにおいて、\(OA=OB=2、OC=1、∠AOB=∠BOC=∠COA=60°\)とします。

辺OA上に、点Pを、\(\overrightarrow{OP}=x・\overrightarrow{OA }\)
となるようにとり、三角形OBCの内部に点Qをとり、内積 \(\vec{PQ } \cdot \vec{ OB}=0、\vec{PQ } \cdot \vec{OC }=0\) となるようにとります。

\(xが0<x<1\)の範囲を動くとき、4面体BCPQの体積の最大値とその最大値を与えるxの値を求めてください。
(福島県立医科大改)

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