平面曲線の特異点-特異点の分類-
特異点について
ここで特異点のすべてを論じることは難しいですから、分かりやすい例で、平面曲線の特異点について例をあげておくことにします。
Ⅰ)\(F(x,y)=y^2-x^2(x+a)=0\)
\(Fx=-3x^2-2ax、Fy=2y\) で、\(O(0,0)でFx=Fy=0\)となって
特異点です。
(a) a>0のとき、
\(y_1=x\sqrt{x+a}\) , \(y_2=-x\sqrt{x+a}\) はともに、なめらか
な分枝で点Oで交わっている。
\(x>0でy_1>0、x<0でy_1<0、y_1’=(3x+2a)/(2\sqrt{x+a}),
y_1′(0)=\sqrt{a}\) となります。
このとき、点Oのような点を結節点といいます。
(b) a<0のとき、
点Oを除き、Oの近くでは、\(x+a<0\) となって曲線上の点は存在
しません。このような点Oのことを、孤立点といいます。
(c) a=0のとき
\(y=±x^{3/2}(x>0)\) だから、y軸の右側にx軸に関して対称な2つの
分枝があって、ともにx軸に接しています。このようなOを尖点(第1種)といいま
す。
Ⅱ) \(y-x)^2=x^2\)
\(y=x^2±x^{3/2} (x≧0)\)となるから、\(x>0\)で2つの分枝があっ
て、点Oの近傍ではともに第1象限にあって、oでX軸に接します。このような
点を尖点(第2種)といいます。
Ⅲ) \(y^2-x^4+x^6=0\)
曲線は、両軸に関して対称であって、\(y=±x^2(\sqrt{1-x^2}\)で
2つの曲線は、ともに点Oでx軸に接します。このような点を嘴点といいます。
一般に点Pが孤立点であるときは、関数はF(x,y)は、点Pで極値をとり、その値が
0になります。偏導関数でいえば、\(Fx=Fy=0、Fxy^2-Fxy<0\)となっています。