指数・対数関数演習-解答編

指数・対数関数の問題

指数関数・対数関数は、互いに逆関数の関係にあります。その底aは、計算上a>0で定義され、a≠1とします。a=1なら、指数関数\(y=a^x\)は、y=1の直線になりますし、対数関数 \(y=\log_{a}x\)もx=1になってしまって、指数・対数ではない直線になってしますからです。指数。対数関数演習 に問題のリンクがあります。

指数・対数の問題の解答

【問題1】

\(1<a<b<c\) のとき、不等式 \(\log_{ a } (c/b)+\log_{ b } (a/c)+\log_{ c } (b/a)>0\)
が成り立つことを示してください。

【解答1】

底を10に変換し、\(log10a=x,log10b=y,log10c=z\)とおくと、条件から、\(0<x<y<z\)であり、このもとに計算すると、
\(\log_{ a } (c/b)+\log_{ b } (a/c)+\log_{ c } (b/a)>0\)

=\((z-y)/x+(x-z)/y+(y-x)/z=(y-x)(z-x)(z-y)/xyz>0\) となりますから、題意はなりたちます。

【問題2】

実数x、yが、 \((\log_{ 3 } x)^2+(\log_{ 3 } y)^2=\log_{ 3 } x^2-\log_{ 3 } y^2\)
を満たすとき,
\(\log_{ 3} x, xy、x/y\)のとり得る範囲をそれぞれ求めてください。

【解答2】

\(log_{3}x=X, log_{3}y=Y\) とおくと、条件より、
\(X^2+Y^2=2X-2Y\) から、\((X-1)^2+(y+1)^2=2\)・・・・・①
①より、(X,Y)は、中心(1,-1)半径\(\sqrt{2}\) の円となります。

\(1-\sqrt{2}≦X≦1-\sqrt{2}\) です。\(X+Y=k1\) とすれば、①とのとりうる範囲は、中心からの距離が、\(\sqrt{2}\)以下ですから、距離の公式を使って
\(-2≦k1≦2\)です。従って、\(k1=\log_{3}x+\log_{3}y=\log_{3}xy\)ですから、\(1/9≦xy≦9\) となります。

同様にして、\(X-Y=k2 とおけば、0≦k2≦4\) となります。
\(k2=\log_{3}x/y\)から、\(1≦x/y≦81\) となります。

【問題3】

(x,Y)が \(x^2/4+y^2/5=1、x>0、y>0\)を満たすとき、
\(\log_{ 2 } x+\log_{1/ 2 }(1/y) \) の最大値を求めてください。

【解答3】

\(x=2cosθ、y=\sqrt{5}sinθ\) \(x>0、y>0より 0<θ<π/2\) と置けます。このとき、
\(\log_{ 2 } x+\log_{1/ 2 }(1/y) \)=\(log_{2}(xy)\)

=\(\log_{2}\sqrt{5}sin2θ\) となります。
よって、2θ=π/2のとき、最大値 \(log_{2}\sqrt{5}\) をとります。
このとき、\(x=\sqrt{2}、y=\sqrt{5/2}\) です。

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