解析幾何学-軌跡の問題-
解析幾何学について
解析幾何学は、フランスの数学者で哲学者のデカルトをその創始者とされています。デカルトが座標平面で、図形や曲線を表すことを始めたと言われています。しかしながら、デカルトの名著の方法序説の中には、それらしきものは表れてはいますが、デカルト以降の時代の数学者例えばライプニッツなどが協力して解析幾何学を作り上げたものと言われています。
解析幾何学を使うことで便利になったこと
解析幾何学以前の幾何学は、いわゆるユークリッド幾何学であり、図形の性質を詳細に調べることがその仕事でした。デカルトの解析幾何学以降では、座標平面上の代数曲線を調べる事により、図形の性質が調べられるようになりました。代数的な手法が幾何学に利用できるわけですから、大きな発展になった訳です。この後、位相幾何学や射影幾何学など様々な幾何学が考えられてきました。ここでは、よく扱われる解析幾何学の問題を考えて見ましょう。
解析幾何学の問題-軌跡の問題-
【問題1】
楕円 \(x^2/a^2+y^2/b^2=1 \) (a>b>0)の接線が両座標軸によって切り取られる線分の長さの最小値を求めてください。
【問題2】
(1)原点を中心とする半径1の円の外側にある点P(a,b)から、この円に2本の接線を引きます。このとき2つの接線を結ぶ直線の方程式を求めてください。
(2)点P(a,b)が楕円 \( x^2/9+y^2/4=1 \) の上を動く時に、(1)で求めたどの接線も決して通らない領域を求めてください。