2次関数の問題演習特講-解答編-

2次関数特講

数Ⅰの2次関数の解法を固めると言う意味で、2次関数問題特講を出題いたしました。
この解答を書いておきます。十分に演習をしてください。標準的な問題だと思います。
2次関数の問題特講 に講義と問題があります。

2次関数の特講の解答

2次関数特講の解答

【問題1】
関数f(x)=la(x-a)l の区間 0≦x≦2 における最大値をg(a)とします。
区間-1≦a≦2におけるg(a)の最大値と最小値を求めてください。

【解答1】
(1)a<1 のとき、g(a)=f(2)=la(2-a)lから、
a≦0のとき、\(g(a)=(a-1)^2-1\)
0<a<1のとき、\(g(a)=-(a-1)^2+1\)
(2)a≧1のとき\(g(a)=g(0)=a^2\)
従って、(1),(2)よりy=g(a)は、a=2のとき最大値4、a=0のとき、最小値0となります。

【問題2】
0≦x≦1で、2次関数\(y=x^2-ax+4\)の最小値が0になるときの定数aの値を求めてください。

【解答2】
\(f(x)=x^2-ax+4=(x-a/2)^2-a^2/4+4\) となります。
ⅰ)a≦0のとき、x=0のとき最小値4となり、題意にあいません。
ⅱ)0<a≦2のとき、x=a/2のとき、最小値\(-a^2/4+4\)となり、\(-a^2/4+4\)=0から、a=±4となり、0<a≦4にあいません。
ⅲ)a>2のとき x=1のとき最小値5-aをとるから、5-a=0よってa=5これは、a>2に適します。
従って、求めるaは、a=5となります。

【問題3】
2次方程式 \(x^2+2ax+b=0\)の2つの実数解を、α、βが、\(α^2+β^2≦4\)を満たすとき、(a,b)の存在する範囲を示してください。

【解答3】
\(x^2+2ax+b=0\)が2つの実数解をもつから、判別式をDとすれば、
\(D/4=a^2-b≧0\)・・・・・①
解と係数の関係から、\(α+β=-2a、αβ=b\)となりますから、条件式\(α^2+β^2=(α+β)^2-2αβ=4a^2-2b≦4\)よって、求める(a,b)の範囲は、\(2a^2-2≦b≦a^2\) の範囲です。

【問題4】
2点O(0,0)、A(2,-2)を通る2次関数 \(y=ax^2+bx+c\) (a>0)について、 2次関数の頂点をPとします。aが変化するとき、OPを対角線とし、座標軸と平行な辺をもつ長方形の周囲の長さをsとするとき、sの最小値を求めてください。

【解答4】
\(y=ax^2+bx+c\) (a>0)が、(0,0)、(2,-2)を通るから、代入して、
b=-2a-1、c=0となります。よって、\(f(x)=a(x-(1+1/2a))^2-a-1-1/4a\)となります。ここで、長方形の周の長さをsとすれば、
\(s=2(1+1/2a)+2(a+1+1/2a)=2a+3/2a+4≧2\sqrt{2a・3/2a}+4=2\sqrt{3}+4\) 等号は、2a=3/2aのとき成り立ち、a>0から、\(a=\sqrt{3}/2\) のとき成り立ちます。従って最小値は、\(2\sqrt{3}+4\)となります。

【問題5】
\(f(x)=x^2+2x+a\)について、f(x)=0 が相異なる2つの実数解をもち、f(f(x))=0が重解βを持つとします。βとaの値を求めてください。
(東工大)

【解答5】
\(f(x)=x^2+2x+a=0\)が相異なる2実解をもつから、D/4=1-a>0よって、a<1・・・・・・①
\(F(x)=f(f(x))\)が重解βをもつ条件は、F(β)=F’(β)=0が必要十分です。
よって、\(F(β)={f(β)}^2+2f(β)+a=0\)・・・・・・②
\(F’(β)=2f(β)f'(β)+2f’(β)=2f'(β)(f(β)+1)=0\)・・・・③
ここで、f(β)+1=0とすると、a=1となり、①に反します。よって、\(f’(β)=2β+2=0\)から、β=-1となります。このとき、f(-1)=a-1ですから、②から、\(a^2+a-1=0\)から、\(a=(-1±\sqrt{5})/2\)となります。

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