2次関数について-解答編-

2次関数の問題

2次関数は、数Ⅰで学ぶ基本的な単元です。入試に出題される場合は、結構難しめの問題が出題される傾向がありますので、基本や標準問題は完全にして、ここにあげたような難し目の問題にも挑戦してみてください。以下の2次関数についての解答です。2次関数について

2次関数に関する問題の解答

【問題1】
2次関数 \(y=x^2\) の上を動く2点P,Qがあり、この2次関数と線分PQが囲む部分の面積が常に1であるとき、PQの中点Mの軌跡の方程式を求めてください。
(京都大)

【解答1】
\(y=f(x)=x^2\) ・・・・・①の2つの動点P,Qのx座標を、α、β(α<β)とします。直線PQの方程式は、y=(α+β)x-αβ・・・・・・② となります。従って条件から、題意の面積Sとすると、S=\(-\displaystyle \int_{ α }^{β } (x-α)(x-β)dx\)=1/6・\((β-α)^3\)=1ですから、β-α=\(\sqrt[ 3 ]{ 6 }\) ・・・・・・・③ となります。ここで、PQの中点Mの座標は、\(M((α+β)/2,(α^2+β^2)/2)\)  よって、M(x,y)とすれば、\(x=(α+β)/2, y=(α^2+β^2)/2\) となりますから、α+β=2x、αβ=\(x^2-\sqrt[ 3 ]{ 6 }/4\) です。これから、α、βを消せば、M(x,y)の軌跡の方程式は、y=\(1/2・(2x)^2-x^2-(\sqrt[ 3 ]{ 6 }/4)\)=\(x^2+\sqrt[ 3 ]{ 6 }/4\) となります。

【問題2】
\(y=a(1-x^2)\)とx軸で囲まれる範囲にあり、原点でx軸に接する円の半径の最大値を求めてください。(一橋大)

【解答2】
\(y=a(1-x^2)\)・・・・・・・・① とし、求める円を\(x^2+(y-r)^2=r^2\)・・・・・②とします。つまり、求める円の半径をrにしています。①、②から、xを消去すると、\(ay^2-(2ar+1)y+a=0\) ・・・・・・・・・③ となります。③より、\(y=((2ar+1)±\sqrt{D})/2a\) ・・・・・・・④ ただし D=\((2a+1)^2-4a^2\) です。
ⅰ)③が重解を持つとき、0<y≦2r で、2ar+1=2a ですから、r=1-1/2aとなります。このとき③より、y=1となります。これを、0<y≦2r に代入すれば、1≦2-1/aから、a≧2 となります。
ⅱ)0<a<1 のときは、2r=aとなりますから、r=a/2 となります。
従って、a≧1のとき r=1-1/2a、0<a<1のとき r=a/2 が答えです。

【問題3】
関数y=f(x)=\(x^2+ax+b\) (a,b は実数の定数とします。)と正の定数kに対し、F=lf(-k)l+lf(0)l+lf(k)l とおきます。a,bを変化させたときのFの最大値を求めてください。

【解答3】
f(x)の頂点のx座標をpとすると、p≧0のときは、P(-k、f(-k))、Q(0、f(0))とすると、P>Q(x座標も、y座標もともに)ですから、\(F≧lf(-k)l+lf(0)l≧ lf(-k)-f(0)l≧k^2\)、等号成立は、p=0です。またこのとき、グラフを考えると、\(F=0+l-k^2l+0=k^2\) となります。p≦0のときも同様のことがいえますから、Fの最小値は、\(k^2\) となります。

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