関数のパラメーター表示-媒介変数で表される関数の扱い方-
関数のパラメータ表示
2次元で、\(y=f(x)\) で表される関数の独立変数x、従属変数yが、同一の文字、tやθで表された関数を、パラメータ表示された関数といいます。
簡単な例では、円 \(x^2+y^2=1\)は、x=cosθ、y=sinθ (0≦θ<2π) などで表されます。楕円は、xy座標で、\(x^2/a^2+y^2/b^2=1\) で表されますが、\(x=acosθ、y=bsinθ(0≦θ<2π)\)でパラメトライズされます。
\(xyz\)の3次元座標では、曲座標表示、円筒座標表示などが出来ます。曲座標では、 \(x=rsinθcosφ、y=rsinθsinφ、z=rcosθ\) で表す事が出来ます。また円筒座標では、円筒状の点を考え、\(x=rcosφ、y=rsinφ、z=z\) でパラメトライズされます。
パラメータ表示された関数の解法
問題としては,2次元であれば、\(x=f(t)、y=g(t)\)で表されていますから、微分は、\(dy/dx=(df/dt)/(dg/dt)\)でパラメータでの微分をすればよい事になります。
積分であれば、\(y=f(x)\) ですから、\(∫ydx=∫f(g(t))・g’(t)・dt\) と言う置換積分をすればいい事になります。パラメータに関する問題は、グラフを書く問題や、最大、最小を求める問題や、面積・体積を求める問題がほとんどです。これらを確実にマスターしておけばいいと思います。
パラメータ表示された関数の問題
【問題1】
xy平面上の曲線で、曲線Cを以下のように定義します。
\(x=(1+cosθ)・cosθ\)
\(y=(1+cosθ)・sinθ (-π<θ≦π)\)
Cによって囲まれた領域をDとすると、
(1)Cの概形とこの曲線の長さを求めてください。
(2)Dの面積を求めてください。
(3)Dをx軸の回りに1回転してできる回転体の体積を求めてください。
【問題2】
座標空間内の4点、\((0,0,0)、(tcost,tsint、0)、(tcost,tsint,t)、(0,0,t)\) を頂点とする正方形を考え、tが0からπ/2まで変化するときの正方形が描く立体をKとします。
(1)Kを平面\(z=θ(0≦θ≦π/2)\)で切った切り口の面積\(S(θ)\)を求めてください。
(2)\(Kの体積V\)を求めてください。