東京大学理科Ⅲ類-日本の最難関大学-
東京大学 理科Ⅲ類・日本の最難関大学
2016年度も既に国立大学の合格発表もほぼ終わりました。東京大学の合格者の発表もあり 詳細がわかりました。東京大学の医学部進学課程である理科Ⅲ類は、日本で最も難しい大学 であることをご存知だと思います。有名予備校での偏差値も、79程度あり日本最難関で あることは間違いありません。ただし、世界大学ランキングがタイムズ・ハイヤーなどから発表されていますが、最新の東京大学のランクは、44位(←22位から下降)で、世界のトップは、アメリカ、イギリスの大学が占めていることは、十分考えなければならないかも知れません。日本の東京大学や京都大学は難関大学であることは間違いありませんが、もっと世界の大学と伍する実力をつけなければならないと思います。最近では、東大や京大をねらうより、ハーバードやスタンフォードやイエールなどをねらう生徒もいます。大学の政策にもよるのでしょうが、世界トップ10を目指して欲しいと願っています。これらも踏まえながら、東大理Ⅲに合格する方法を考えてみましょう。
今後の東京大学理科Ⅲ類の入試について
日本の現在の入試制度は、センター試験と記述式の2次試験で 合否が判定されています。これは、2020年には、センター試験はなくなり、入試制度も変わって いく事が、文科省や教育審議会などから発表されています。
東京大学理科Ⅲ類に3人の息子さんを合格させたR.Sさん(津田塾大出身)が、マスコミ等で取り上げられています。灘(中高校)から東大理Ⅲに合格させたそうですが、それはそれで優れた手腕だと思いますが、何かと物議をかもしています。医学部、東大受験の予備校の主催者として受験界では有名なH.W.さん(東大医学部出身)との対談で、受験には恋愛は禁止、スケジュールは細かく母親が管理し、課題を与えていたそうです。医学部、特に東大医学部に合格すれば、いくらでも女の子が寄ってくるので受験勉強に女の子とデートする必要はないとも言っています。ある意味そうかもしれませんが、何から何まで母親が管理するのでは、個人の主体性が失われてしまうでしょうし、中学受験ならいざ知らず、少なくとも大学受験の高校生は、自主的な勉強態度を尊重すべきです。Sさんは、息子がノーベル賞でもとってくれれば、と言っているようですが、答えのわかった問題の解答能力だけでは、かなり難しいものと思われますし、サイエンスの最先端の研究がどういうものなのか全くわかっていないと言わざるをえません。
主体的に難関校対策を考えるとき、とても参考になるのは、合格者や先輩などの体験記や使った参考書・問題集などの情報です。もちろんいい意味でのライバルの存在は、モチベーションアップになるものです。最近はネットでいろいろな情報が手に入るのですから、これらを活用しない手はありません。
一方、東大理Ⅲに合格している生徒は、全国の有名校でほぼ6割程度を占めているのも十分考慮しておくべきかもしれません。優秀な生徒が優秀な中・高にいくからこそ、合格率が高いと言えるのは事実だと思います。また、理Ⅲ合格者が有名予備校の出身者であったり、数学で言えば有名な数学の雑誌の読者であることも参考になると思います。
東大理科Ⅲ類の面接試験導入
また、東京大学の理科Ⅲ類の試験は、現在面接が課されていませんが、2018年度からは、面接が 復活することが東京大学から発表されています。
東大医学部の学生は、極めて優秀であることは間違いありませんが、コミュニケーション能力に 劣っていたり、2割程度の学生が医学以外の分野にいっていることも考慮されたものと思われます。理Ⅲに入ったのなら、医学を志したわけですから、医学の道を歩んでいって欲しいと思います。理Ⅲに入った生徒は、頭がいいのは間違いないので、医学部の勉強もすぐにできてしまい、退屈してしまい、別の道を目指す人がいると言うことだそうです。自分の適正や能力をよく考えて志望を決めるべきです。少し前に東大病院で天皇陛下の心臓バイパス手術が行われましたが、執刀医は天野篤順天堂大教授でした。心臓外科手術で、天野教授をしのぐ執刀医が東大にはいなかったのです。また、ノーベル医学・生理学賞の受賞者で東大医学部出身者はいまだいません。京都大学は、利根川氏、山中教授の2名を出しています。2015年のノーベル物理学賞受賞者の梶田宇宙線研究所長のように、粘り強く泥臭く研究に打ち込むことも重要なように思います。近いうちに東大医学部からノーベル賞受賞者がでることを期待しています。