方程式を解く -1次方程式、2次方程式、高次方程式 -

方程式を解くには

通常の方程式は、実数係数の方程式を考えます。1次方程式は中学校で学びます。2次方程式は、中学・高校で学びますね。

1次方程式は、\(ax + b = 0\) であらわされますね。\(a、b\)は実数とします。 \(a≠0\)なら、\(x= -b/a\)  で容易に求まります。1次方程式ですから、\(a≠0\)としていいですね。

文字式の場合注意が必要ですが、これが、方程式 a\(x + b = 0 \)を解きなさいと言う問題なら、当然 a=0の場合も考慮が必要で、場合わけが必要です。次に2次方程式は、\(ax^2 + bx + c = 0\) であらわされます。2次方程式ですから、\(a≠0\) で\(a,b,c\) は実数です。2次方程式は、因数分解できれば、直ちに答えが出ますが、そうでなければ、解の公式で求めるのが通常です。

2次方程式の解の公式

\(ax^2 + bx + c = 0 \)(a≠0、a,b,cは実数)の解は、係数\(a,b,c\)で表され

\(x=(-b±√(b^2-4ac))/2a\)

となる事は、容易に分かります。左辺の2次式を平方完成して解けばいい事になります。この平方完成は、2次関数の概形を求めるために必要になりますから、頭の中で式変形が思い浮かぶようにして欲しいと思います。

3次方程式、4次方程式の解法

それでは、2次より次数が高い方程式の解法はどうしたらいいのでしょうか。もし、これらが因数分解できるとすれば、より低次の方程式になりますから、次数を下げる事によって解く事も出来ます。それでは、因数分解出来ないときはどうしたらいいのでしょうか。実は、3次方程式、4次方程式にも解の公式があるのです。とても複雑ですが、3次方程式は、カルダノの解法、4次方程式は、フェラリの解法が知られています。

5次以上の方程式の解法は?

3次、4次方程式の解法が見つけられて以降、数学者は5次以上、特に5次方程式の解の公式を求めるために、様々な試みをしていますが、長く解の公式は見つけられませんでした。これを解決したのは、ほぼ同時期に、19世紀初頭のアーベルとガロワです。しかも肯定的な解決ではなく、否定的な解決でした。5次方程式には、一般的な解の公式は存在しない、と言う事を証明しました。さらにガロワは、5次方程式が、解けるための必要十分条件を明確に示しました。これが、現在よく知られているガロワの群論であり、ガロワ理論です。今ではガロワ理論は、結晶学やエラー訂正などにも応用されています。

ガロワ理論に関する問題例

\(P(x)\)は有理数を係数とする x の多項式で、\(P(3√2)=0\) を満たしている
とします。この時 \(P(x)\) は、\((x^3 – 2)\) で割り切れる事を証明して
ください。

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