数学的帰納法-全ての人はハゲであることの証明(笑)-

数学的帰納法について

数学的帰納法は、あるn(整数)に関する命題があって、全てのnについて証明する方法を言います。これに対して、論理的な思考で議論する事を演繹といいます。数学的帰納法では、n=1の場合を証明し、n=kであるときに命題が成り立つと仮定します。(1≦k≦nを仮定することもあり増す。その仮定のもとに、n=k+1の場合が成り立つ事を証明する方法です。n=1が証明されていますから、ドミノ倒し的に全てのnについて成り立つことが証明できる事はよくご存知の通りです。

数学的帰納法によるハゲの証明

0)ハゲの人は、明らかにハゲです。

1)ハゲの人に、1本毛が生えたとしても、ハゲに変わりはありません。

2)1)を仮定して、もう一本毛が生えても、これもハゲです。

3)従って、数学的帰納法により全ての人は、ハゲです。

ちょっと、変ですか?でも数学的帰納法の手順はこのようなやり方に近い物です。

まともな数学的帰納法

全ての自然数について、3^(2n)-8n-1・・・・・・① は、64の倍数である事を証明してください。

証明

1)n=1の時に、①は成り立ちます。

2)n=kの時、①が成り立つと仮定すると、3^(2k)-8k-1=64mとかけます。

n=k+1の時を考えると、

3^2(k+1)-8(k+1)-1=9・3^2k-8k-9

=9(3^2k-1)-8k=9(8k+64m)-8k

=64(k+9m)=64の倍数

従って、1)2)より数学的帰納法により、全ての自然数に対して、題意は成り立つことになります。

問題

nを自然数、P(x)をn次の多項式とします。P(0)、P(1)、・・・・・P(n)が整数ならば、全ての整数kに対して、P(k)は整数である事を証明してください。

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