数学の証明法-数学的命題を証明する方法とは-
数学的な命題の証明
ある数学的な命題は、真なのか偽なのかいずれかです。(どちらとも言えない命題が存在するのも事実ではありますが、ここでは、真偽が判定できるものを扱います。命題P⇒Qの証明法には、大きく分けると、直接証明法と間接証明法に分けることができます。
証明法のテクニック
直接法は、ダイレクトに論理展開をして、P⇒Qである事を証明するもので、いわゆる演繹法等もこの範疇にはいります。間接法は、P⇒Qの代わりに、その対偶が正しいことを証明する方法や、結果の否定を仮定して、矛盾を導く背理法などがあります。また、P⇒Qが偽である事を証明するには、反例を1つあげれば十分です。それで、P⇒Qが偽であることは明確です。このほか、数列などでは、n=1が正しいことを言い、n=kが正しければ、n=k+1でも正しい事を言う数学的帰納法(Mathmatical induction) もよく使われます。証明法の演習をやってみましょう。
証明の問題
【問題1】
nを自然数、rを正の有理数とします。このとき \(\displaystyle \sum_{ i = 1 }^{ n } \frac{1}{xk}\) =r を満たす自然数の組 (x1,x2,x3,・・・・・・,xn) の個数は有限であることを示してください。(東工大)
【問題2】
π/4<\(\int_0^1 \sqrt{1-x^4} dx\)<\(\sqrt{2}/4・π\) を証明してください。
【問題3】
多項式列、P0(x)=0,P1(x)=1,P2(x)=1+x,・・・・・・・,Pn(x)=\(\displaystyle \sum_{ i = 1 }^{ n } x^k\) ・・・・・・・ を考えます。
(1)正の整数n,mに対して、Pn(x)をPm(x)で割った余りはP0(x),P1(x),・・・・・,Pm-1(x)のいずれかであることを証明してください。
(2)等式 P1(x)・Pm(\(x^2\))・Pm(\(x^4\))=P100(x)が成立する(l,m,n)をすべて求めてください。 (東大)
【問題4】
次の数字のうち、すべては素数で無いことを証明してください。素数と合成数が含まれているということです。
31
331
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33333331
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