数列 -規則性を見抜くー
数列の基礎事項
数列の一番簡単なものは、自然数の数列ですね。\(1,2,3,4,5、・・・・、n、・・・・・・・\) で、一般項を\(a_n\)であらわすと、\(a_n=n\) となります。また第n項までの和を部分和といい、\(S_n\) と書きます。\(S_n=(n(n+1))/2\)は、容易に理解できると思います。次には、等差数列、等比数列が基本的です。等差数列は、公差dを次々に足してもので、一般項は、初項をaとすると、\(an=a+(n-1)・d\) となります。等比数列は、初項a、公比rとすれば、\(an=a・r^{n-1}\) となります。これらの部分和を求める事も基本的です。
数列の応用
数列は、一般項と求めたり、部分和Snを求めたりする事が基本事項ですが、すぐには一般項anが求まらないことがあります。このようなときには、隣接する項の差(階差)を求めたりして一般項を求めます。時に一般項が分数式になっている時がありますが、このような時には、部分分数に分解すると、部分和が簡単に求待ったりします。また数列の和は、積分を考える時(特に定積分)の基本にもなっています。
漸化式 -やや苦手にしている人が多いようです-
漸化式は、隣接間の数列の関係式を示したものです。主なものには、2項間の漸化式、3項間の漸化式がありますが、解法は公式化していますので、解法を理解すれば、割合楽に一般項anが求まります。
数列、級数の極限値を求める問題
数列の問題では、一般項anのn→∞の時の極限値や、級数(すなわち部分和\(S_n\)の\(n→∞\)の極限値)を求める事が良くあります。
級数は、\(a1+a2+a3+・・・・・・・・・+an+・・・・・・・・\) の無限級数和を求める事が良くあります。基本はSnの極限値ですが、級数が収束するには、\(an→0(n→∞)\)が必要条件ですが、逆は必ずしも成り立たないので、注意が必要です。
実際の問題例で考えて見ましょう
【問題1】
\(a1=0、a2=1、an+1=an+an-1\) が成り立つ時の一般項anを求めてくだ
さい。(この数列をフィボナッチの数列といいます。黄金分割比がでます)
【問題2】
nは自然数とします。\(x^{n+1} \)を \(x^2-x-1\)で割った余りを、\(an・x+bn\)と
します。
(1)\(an+1=an+bn、bn+1=an\) である事を示してください。
(2)自然数\(n\)に対して、\(an、bn\)はともに自然数であり、互いに素である
事を証明してください。