国立大学2次試験前夜祭-解答編(rapid version)-

2018年国立2次試験前夜祭

いよいよ、2018年25日、26日に国立大学2次試験が始まります。日本でも最高峰の大学が多く含まれているいます。当然のことながら、難易度が上がってきます。
新作問題も多く出題されるでしょう。しかしながら、出題範囲は高校数学の範囲ですので、高校数学で解ける問題が出題されるはずです。問題の題意を正確につかみ、
正解に達するように頑張っていきましょう。

答えを先に示しておきます。

国立大学問題トライヤル

【問題1】

一辺の長さが\(a\)の正20面体\(W\)の全ての頂点が球\(S\)の表面上にあるものとします。

(1) \(W\)の1つの頂点を\(A\)、\(A\)から距離が\(a\)である5つの頂点を、\(B,C,D,E,F\)とします。
正5角形\(BCDEF\)の外接円の半径\(R\)と対角線\(BE\)の長さを求めてください。
(2) 2つの頂点\(D,E\)からの距離が\(a\)である2つの頂点のうち、頂点\(A\)でないほうを\(G\)とします。
球\(S\)の直径\(BG\)を求めてください。
(3) 球\(S\)の中心を\(O\)とします。\(△DEG\)を底面とする三角錐\(ODEG\)の体積を求めてください。

【解答1】

(2) \(BG=(\sqrt{10+2\sqrt{5}})/2・a\)
(3) 体積=\((3+\sqrt{5})/48・a^3\)

【問題2】

1辺の長さが、\(2\)の正4面体\(ABCD\)を\(T\)とします。直線\(BD\)と平行な平面\(H\)で\(T\)を切断し、\(H\)と辺\(AB,BC,CD,DA\)との交点を\(P,Q,R,S\)とします。
また\(PS:QR=2:3\)であるとします。

(1) 2直線\(PSとBD\)は平行であることをしめしてください。
(2) \(△PQB≡△SDR\)を示してください。
(3) \(PS=2a (0<a<2/3)\)とおくとき、四角形\(PQRS\)の面積を\(S(a)\)とします。\(S(a)\)の最大値とそのときの\(a\)を求めてください。

【解答2】

(3) \(S(a)=5/4・\sqrt{27a^4-40a^3+16s^2}\)となりますから、最大値は\(S(4/9)=20\sqrt{2}/27\) で \(a=4/9\)

【問題3】

\(n,p,q\)を自然数とし、\((\sqrt{p}+\sqrt{q})^{2n-1}=a_n\sqrt{p}+b_n\sqrt{q}\) とします。

(1) この等式を満たす自然数\(a_n,b_n\)が存在することを示してください。
(2) \(\sqrt{pq}\)が自然数でないとき、(1)の\(a_n,b_n\)はただ1通りに定まることを示してください。
(3) \(\sqrt{pq}\)が自然数でないとき、(1)の\(a_n,b_n\)にたいして、\(\displaystyle \lim_{ n \to \infty } a_n/b_n\)を求めてください。

【解答】

(3) \(\sqrt{q/p}\)

【問題4】

曲線\(C\)が媒介変数\(t\)によって、
\(x=1/2・(e^t+e^{-t}),y=1/2・(e^t-e^{-t})\)で表されるとします。

(1) 定点\(A(1,0)\)と曲線\(C\)上の点\(P\)を結ぶ線分\(AP\)の長さの最小値とそのときの\(t_0\)を求めてください。
(2) \(t=0,t=t_0\)に対応する\(C\)上の点をそれぞれ\(Q,R\)とします。\(C\)上の弧\(QR\)と2つの線分\(AQ,AR\)によって囲まれる面積\(S\)を求めてください。

【解答4】

(1) \(t_0=log((1+\sqrt{5})/2)\)
(2) \(S=1/2・(log((1+\sqrt{5})/2)+\sqrt{5}/2-1)\)

【問題5】

\(z\)を\(0\)ではない複素数とし、\(α=3/4・(z+\bar{ z},β=3/4・(1/z+1/\bar{ z})\)とおきます。

(1) \(α、β\)がともに自然数になる\(z\)を求めてください。
(2) 複素平面上で、(1)で求めた\(z\)に対応する点をその周および内部に含む円で、面積の最小なものを\(C\)とします。\(C\)の中心と半径を求めてください。

【解答5】

(1) \(Re(z)=0\)
(2) 中心\(3/4\) 半径\(3/4\)

 

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