医学部受験のお話

日本の医学部受験

日本の大学では、医学部が最も難しいと言われています。偏差値等をみても、全国の大学医学部82校のうち最下位の大学でも、62程度となっています。
国立大学医学部が、51校、私立大学医学部が、31校あります。定員は各大学で約100名ですから、日本全国で約8200名程度となります。この中でトップレベルの大学は、
ほとんど国立大学です。東京大学、京都大学、大阪大学の医学部がトップ3でしょう。私立では、慶応義塾大学医学部がぬきんでています。

医学部に入学するには

医学部に入学すると、医師国家試験を受験する資格が取得でき、これに合格すると医師として働くことが出来ます。医師の社会的地位や収入がいいことで、医学部入試は激戦になっています。国公立大学では、センター試験を受験することが必須です。(ただしセンター試験は、2020年春で終了し、共通テストに変わります。)英語、数学(ⅠA,ⅡB)、国語、理科2科目、社会1科目の5教科7科目を受験しなければなりません。英語はリスニング50点、読解200点の250点満点です。7科目で950点満点です。通常英語を250→200に換算し、900点満点とする大学が多いです。国公立大学では、通常2段階選抜をとっており、定員(~100名程度)に対して、出願者が4~5倍を越えると、いわゆるセンター試験の成績で足切りが行われます。従って、出願したのに足切りに引っかかり、2次試験が受験できない事態が起こりえます。この点はよく注意する必要があります。2次試験は、センター試験の成績を圧縮し、2次試験の合計点で合否が決まります。センター比率は大学によって異なっています。例えば、東京大学理系の2次試験は、センター試験を900→110に圧縮し、2次試験で英語、数学、国語、理科2科目の440点満点になっており、合計550点満点です。一方筑波大学医学部は、センター成績900点、2次試験は、英語、数学、理科2科目の1400点で、合計2300点満点で合否が決まります。志望校はどうか十分調べておく必要があります。

私立大学は、センター利用入試や推薦入試もありますが、一般選抜入試を受験するのが通常です。私立大学の場合、英語、数学(数Ⅲまで)、理科2科目が一般的です。これに面接が加わる場合が多いです。国立大学と私立大学では、6年間の学費が相当変わりますので、十分注意が必要です。国公立大学は、6年間の学費は全て約440万円程度です。

私立大学は安い場合でも2000万円近くします。以下に私立大学医学部の6年間学費を示しておきます。(これは、一般に公表されていると思われる学費です。)

1)国際医療福祉大学 1910万円
2)順天堂大学    2080万円
3)慶応義塾大学   2199万円
4)日本医科大学   2129万円
5)自治医科大学   2260万円
6)東京慈恵医大   2281万円
7)昭和大学     2307万円
8)東邦大学     2629万円
9)関西医科大学   2814万円
10)東京医科大学   2983万円
11)藤田保健衛生大  3052万円
12)産業医科大    3069万円
13)大阪医科大    3207万円
14)日本大学     3310万円
15)東京女子医大   3391万円
16)東北医科薬科大  3400万円
17)愛知医科大    3435万円
18)聖マリアンナ医大 3473万円
19)岩手医科大    3528万円
20)東海大学     3530万円



28)北里大学     3952万円
29)埼玉医科大    3957万円
30)金沢医科大    4054万円
31)川崎医科大    4726万円

このように私立大学医学部は、学力とともに相当な学費がかかることを念頭におかなければなりません。従って、学力レベルも偏差値も極めて高いですが、国公立大学に入学するのが、医学の教育レベルも学費も有利であるということはいえます。上記の私立大学医学部学費は、あくまで推定のもので、2018年に大問題となった私立大医学部の得点操作、例えば東京医科大などでは、さらに追加の寄付金等が必要だったと推定されます。

東大医学部、京大医学部への最短コース

東京大学医学部は、受験期に理科Ⅲ類に合格しなければいけませんが、毎年の合格統計では、灘高校、筑波大駒場、開成、桜陰 などが合格者をたくさん出しています。しかしながらもっとも東大理Ⅲに合格者をだしているのは、東大、京大を目指した鉄緑会というところです。理Ⅲ合格者数100名のうちなんと60名程度は鉄緑出身者です。灘や筑駒や開成や桜陰の理Ⅲ合格者もほとんど鉄緑会の出身者です。このような画一性がいいのかどうかは別にして、鉄緑恐るべしというところだと思います。

 

 

 

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