フェルマーの小定理の問題-解答編-
フェルマーの小定理について
フェルマーの小定理については、既に説明しました。
pを素数とするとき、aとpが互いに素ならば、a^(p-1)-1≡0(mod p)です。
フェルマーの小定理及び整数の問題の解答
【問題1】2^100を97で割った余りを暗算で求めてください。
答え:16です。自明です。
問題2】a^2-aが10000で割り切れる自然数aで最小のものを求めてください。(東大 改)
解答
\(a^2-a\)=a(a-1)となり、10000=\(2^4・5^4\) ですから、 a(a-1)=\(2^4・5^4\) ・・・・・・・① となります。
ここで、aが奇数のときは、a-1は偶数ですから、
a=\(5^4\)・n・・・・・・・②
b=\(2^4\)・m・・・・・・③ とかけます。nは正の奇数、mは自然数です。 ①、②、③から、
625n=16m+1となります。よって、
m=(625n-1)/16=(n-1)/16+39n となります。mは自然数ですから、n=16k+1(kは整数) 従って、
a=625(16k+1)=10000k+625 となります。
よって、奇数aの最小値は、k=0の時、625となります。
(東大の問題は、aが奇数であると言う条件がついているので、625が答えとなります。)
aが偶数の時は、a-1が奇数となります。従って、aが奇数の時と同様にして、
a-1=\(5^4\)・p (pは正の奇数)
a=\(2^4\)・q (qは自然数)
よって、これから、上と同様にして、
q=(625p+1)/16=(p+1)/16+39p
ここで、qは、自然数ですから、p+1=16k(k=1,2,3・・・・)
従って、a=625(16k-1)+1=10000k-625+1
=10000k-624 となります。
これを満たす偶数aは、k=1の時で、a=9376
以上から、最小の自然数aは、625です。・・・・・(答)