フィーリング・カップル-伝説の問題-

入試問題の伝説の問題

入試問題にも後世に残るような問題があります。入試問題史上最も難しかった問題(1998年東大後期)やフェルマーの定理が証明された年の翌年に出題されたフェルマーに関する信州大学の問題など、枚挙に暇がありません。ここで取り上げるのは、筆者が大学生だったときに、友人に出題された問題です。「受験数学 伝説の良問 100」 にも記載されていますが、友人と筆者はこれよりかなり以前にこの問題を検討していたことになります。東京大学工学部の友人(学芸大学付属出身)N君が出題してきました。それは確率の問題でした。

テレビ番組のプロポーズ大作戦にフィーリングカップル5 vs 5 がありました。桂三枝と横山きよしが司会をしていました。それはこのようなシステムでした。
1)男5人、女5人ずつが、1つのチームに分かれカップルになることを目指します。
2)男5人は左のテーブルに、女5人は右のテーブルに座ります。
3)テーブルの間には、電子パネルがあって、男子、女子ともに気に入った相手の番号を押します。
4)男子の押した女子の番号と、女子の押した男子の番号が一致したら、めでたくカップル成立です。
5)このようなシステムで何組のカップルができるかを考えます。

(注)もちろん、実際のプロポーズ大作戦では、男女とも5番目のメンバーが特徴があって、番組の笑いをとるためのメンバーでしたが、ここではすべてのメンバーが同等とし男子にイケメンがいるとか、女子に美人がいるというような条件はないものとします。

出題された問題は、

「上のようなフィーリングカップルのゲームをするときに、少なくとも1組のカップルができる確率を求めてください」という問題でした。

簡単そうですが、やってみると相当難しいということに気付きました。
「ただ1組のカップルができる確率を求めてください」という問題ならそれほど難しくありません。

また、かなり易しくした問題ですが、入試問題にも出ています。

この問題を一般化した問題は、上で述べた 「受験数学 伝説の良問 100」に詳しく記載されたいます。

【問題】

男性が2人、女性が2人がいます。各々は自分の異性をでたらめに1人指名するものとします。お互いに相手を指名すればカップルが成立するものとして、丁度1組のカップルが成立する確率を求めてください。
(追手門大学)

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