ド・モアブル-高校数学でも有名です-

ド・モアブルという数学者
(Abraham de Moivre)

高校数学においても、複素平面(ガウス平面)を学びます。有名な定理として、ド・モアブルの定理を学びますので、結構身近なのではないかと思います。
ド・モアブルは、17世紀後半から、18世紀前半に活躍したフランス出身の数学者です。1598年にアンリ4世が、有名なナントの勅令を発布しましたが、これが、1685年に廃止され、フランスのプロテスタント教徒は、フランス国外への逃亡を余儀なくされました。この年に、ド・モアブルは18歳で、両親とともにロンドンに逃げました。ド・モアブルは、数学史では、国籍はイギリスになっていますが、フランスのシャンパーニュ地方に生まれたフランス人です。
イギリスでは、ニュートンやハレー(ハレー彗星で有名です。)と親交をもち、ロンドン王立協会に論文を提出するようになりました。
当時の数学上の有名は発見は、微分積分学の発見と発展です。ニュートンは、ド・モアブルを高くかっており、ニュートンの有名な著作「プリンケピア」に書いてあることを尋ねられ、「ド・モアブル君のところへ、行って下さい。このことは、彼は私よりもよく知っています。」と言ったといわれています。

ド・モアブルの業績

ド・モアブルが王立協会に提出した最初の論文は、確率論に関するものでした。その後、これらを総合的にまとめた論文もまとめています。1730年に私たちがよく知っている定理がでてきます。論文は、「初等解析学概論」というような内容で、ド・モアブルの定理がでています。
ド・モアブルの定理は、次の形で表されます。\((cosθ+isinθ)^n=cosnθ+isinnθ)\)ですが、ド・モアブルの論文では、
「半径1の円の弧\(A,B\)の余弦が、\(l,x\)であり、\(A=nB\)であると、\(x=1/2・\sqrt[n]{l+\sqrt{l^2-1}}+1/2・1/(\sqrt[n]{l+\sqrt{l^2-1}}\)が成り立つ」と表しています。少し変形すると、よく知られた式が出てきます。

 

 

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