オイラーの多面体定理-凸正多面体-
オイラーの多面体定理
オイラーが凸正多面体について考察した定理であり、この定理自体は、高校でも学びます。凸多面体において、頂点の数を\(V\)、面の数を\(F\)、辺の数を\(E\)とすると、
\(v+F-E=2\)・・・・・・・・① が成り立ちます。
上式の\(2\)のことを、オイラー評数といいます。
正多面体が5種類である事の証明
正多面体は、5種類しかないことは、プラトンの時代から知られていました。
オイラーの多面体定理を使えば、多面体が、\(正4面体、正6面体、正8面体、正12面体、正20面体\) の5種類しか存在しないことは、初等的に示すことができます。
オイラーの多面体定理において、正多面体の面が\(n\)角形とし、各頂点に集まる辺の数を、\(m\)本とすると、
\(n・F=2E\)、\(m・V=2E\) ・・・・・・・・・② となります。
①、②から、\(2E/m+2E/n-E=2\) となりますから、
\(1/m+1/n-1/2=1/E\)・・・・・・・・③ \((m、n≧3)\)
従って、\(1/m+1/n=1/2+1/E>1/2\) となります。
これから、\(mn-2m-2n<0\)
となります。
これから、\((m-2)(n-2)<4\)・・・・・・④
④を満たす\(m,n≧3\)の自然数は、
\((m,n)=(3,3)、(3,4)、(3,5)、(4,3)、(5,4)\)
従って、正多面体は、\(正4面体、正6面体、正8面体、正12面体、正20面体\)
の5種類です。