うさぎとかめの結末はいかに
うさぎとかめの物語
昔話で「うさぎとかめ」のお話は有名です。うさぎは途中でお休みしたものだから、足はのろいが、着実に歩くかめさんに負けてしまったお話です。皆さんも小学生やそれ以下のころに聞いたことがあると思います。それでは、うさぎはどれだけサボったのでしょうか。計算で求めて見ましょう。(^o^)
うさぎとかめの問題
うさぎとかめが1000mの距離で競争をしました。かめは\(5m/分\)の速度で出発し、休むことなく歩き続けましたが、速度が\(1m\)あたり\(0.001m/分\)の割合で連続的に落ちました。一方、うさぎは全工程を通して \(200m/分\)で走り続けましたが、途中で一休みしました。競争の結果、ご存知の通りかめはうさぎより\(1分\)早くゴールに着きました。うさぎは、途中で何分休んだでしょうか。必要なら、自然対数の値を使っていいものとします。
【こたえ】
童謡ですが、微分方程式を活躍させましょう。
かめさんが、\(t\)分間に進んだ距離を、\(x\)m、\(t\)分後の速度を、\(v=dv/dt\)とします。条件より、\(dv/dx=-1/1000\)
\(dv/dt=dv/dx・dx/dt=-1/1000・v\)から、\(v(t)=C・e^{-1/1000・t}\) また、\(v(0)=5\)から、\(C=5\)
よって、かめさんが、\(1000m\)を進む時間を、\(T\)分とすると、
\(T=\displaystyle \int_{0}^{T} vdt=\displaystyle \int_{0}^{T} 5e^{-t/1000}dt=5000(1-e-^{T/1000}=1000\)
よって、\(4/5=e^{-T/1000}\)から、\(T=1000log5/4=223\)
うさぎさんの休んだ時間を\(u\)分とすると、かめさんは、うさぎさんより\(1\)分早く着いたから
\((1000/200+u)-223=1\) これより、\(u=219\)分・・・・・これは休みすぎやろ(笑)
おまけの問題
自然数\(N\)に対して、\(NxN\)を\(15\)で割った余りを、\(R\)とします。\(N\)を\(17\)を\(17\)回かけたものとするとき、\(R\)を求めてください。
(2018年桜陰中入試)
【こたえ】
\(N=17^17\)だから、\(N^2=17^34\)を\(15\)で割った余りを求めればよいことになります。
簡単に計算するために、合同式をつかいます。中学受験生は知りませんが、解答の論理は同じです。
\(17≡2 (mod15)\) だから、\(17^2≡4 (mod15)\)
さらに、\(17^4≡16≡1 (mod15)\) そして、\(17^{32}≡1 (mod15)\)
よって、\(17^{34}≡1・4≡4 (mod15)\) こたえ \(R=4\)
(注)2項定理でも解けますね。中学受験生のまともな解き方はなんでしょうか。
桜陰中学の問題は、\(n\)を2回かけたものを、\(15\)で割った余りを、\(<n>\)と表します。\(n\)を\(17\)を\(17\)回かけた数としたときの、\(<n>\)を求めなさい。結構難しい
問題ですね。